ホワイト・ロータス

HBOのドラマ作品は『チェルノブイリ』とか『ウォッチメン』とか『ラストオブアス』とか良質なものがたくさんあるのだけど、これもそれら良作の仲間入り。いわば白人セレブの無自覚ないやらしさを皮肉と悪意を込めて描いた作品であり、同時に搾取される側の「黒人」や「女性」のそこで生きるしかない"悲しさ"を捉えようとしたブラックコメディ。

よく出来てるなあと思うのは、白人たちの近くにいる彼らマイノリティたちが必ずしも善良で可哀想な存在とはしていない点で、いわばセレブにも低所得者層にも属さない立ち位置の人間が持つ「狡さ」、そして「悲哀」を描くことで、よりアメリカ社会のいびつな構造を浮き彫りにしている。この覆ることがない構造の中で各自が利己的に動き回っている姿は、観ていて決して気分のいいものじゃない。でも視聴をやめようって気にならないのは、ギリギリのラインで人間関係の面白さもちゃあんと描いているからだ。つまりこれはコメディであると同時に"胸糞感"を楽しむサスペンスでもあるのだろう。

シーズン2はさらに過激になることを期待しちゃうねえ。